小さな町に住むお婆ちゃんエミリアは
五月晴れの陽気を感じながら
ある日チョコレート店に足を運びました。
彼女はなだらかな坂を上ると、
店の前でひと呼吸置き、店内に足を踏み入れます。
「ここが教えてもらったチョコレート店ね」
店内はチョコレートの香りに包まれ、
ディスプレイに並んだ色とりどりのチョコレートに
子供の頃の記憶が蘇ります。
店主のアレクサンドルは笑顔でエミリアを迎え、
「こんにちは」とだけ挨拶をしました。
彼はエミリアが月に一度訪れることを知っていました。
病院に通っていることや
バスで来てくれていること
昔ピアノの先生をやっていたことなど
子供時代の思い出や家族の話に
アレクサンドルは耳を傾けていました。
お店に来たお客さんとも会話が弾み
いつも楽しそうな姿をみていました。
彼女はいつも自分の分より
誰かに渡すチョコレートを多く選ぶ。
ただ道に落ちている石ころが
誰かが拾った時点で
それは物語になることを教えてくれます。
年を重ねても新たな出会いと喜びを見つけることができる
そんな物語はこの辺で
題名 『坂の上のチョコレート店』
※この物語はフィクションです
明日23日(火)24日(水)はお休みです
ご来店もありがとうございます
12:00-18:00まで
本日も通常営業です
CACAPON・カカポン
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